毎日小さな幸せの種を探して 思いつくままにぽつぽつ綴っていきます☆
窪美澄著 「晴天の迷いクジラ」 読みました♪


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第3回山田風太郎賞受賞 
2013年本屋大賞 6位の作品です。

ネタバレあります、ご注意ください 

窪美澄さんと言えば、第24回山本周五郎賞受賞、
2011年本屋大賞2位の「ふがいない僕は空を見た」が映画化され
話題になりましたが…
(ちなみにこの年の大賞は「謎解きはディナーのあとで」)

ふがいない~と同じように、登場人物は、それぞれの家庭で
閉塞感を抱えています。


デザイン会社勤務 田宮由人 24歳

実家では、身体の弱い兄に過剰な愛を注ぐ母親。
幼い頃から、母の愛を知らず、我慢ばかりでに育った由人
妹も次第に荒れていき、中学三年で出産…
兄はひきこもりに…
そんな実家から、逃げるように東京にでてきた由人だった

倒産寸前のデザイン会社の女社長・野乃花 48歳

片田舎の漁村の貧しい家庭に育ち
家庭環境にも恵まれないが、絵の才能に恵まれていたが…
高校3年生で望まぬ妊娠、出産、結婚
婚家に馴染めず、赤ちゃんを置いて 東京に逃げてきた。
デザイン会社を立ち上げがむしゃらに働いてきた、
その会社が倒産に危機に瀕していた。


リスカ(リストカット少女)正子 16歳
正子の姉を生後七ヶ月で失くした母親は、
次女の正子に、異常なまでの心配と過干渉で、
どんどんと彼女の生きる気持ちを消耗させていった。
2ヶ月引きこもったある日、何ももたずふらりと家を出た…

年齢も境遇も違う3人。
共通点は、十代までの、親の愛に恵まれていなかったこと…

そして、3人とも、漠然と人生にケリをつけようと思い始めていたこと。


3人の生い立ちが描かれた各章は、読んでいて辛く
胸が押しつぶされるような感覚、息苦しさを味わいました。


由人と社長の野乃花が、テレビニュースで見た、
湾内(読んだ印象では入り江に近い)に迷い込んだクジラを
死ぬ前に見ておこう、と旅にでた。
行く途中に拾ったのが、国道脇をふらふらと歩いていた正子。


片田舎で泊まるところもなく、近くの民家に泊めてもらうことになった3人。
3人は、家族だと思われ、「家族」を演じることに…

この民家のおばあちゃんがい味だしてます。
張り詰めた3人の心の中にするっと入ってきて
じわ~っと 心の中にぬくもりを広げていきます。

正子に、ばあちゃんは正子の味方じゃ。
そう言って、正子の左手をふんわり両手で包んだ。 (本文より)

母親からもらえなかった優しい言葉や思いやりを
実家から遠く離れた場所で 
よそのばあちゃんからかけてもらった正子。


ばあちゃんとふたり暮らしの孫の雅晴は、由人に言う。
絶対に死ぬな。生きてるだけでいいんだ。

雅晴の妹は、自分で自分の人生を終わらせたのでした。

チリチリと胸の奥が痛くなりました



湾に迷い込んで、にっちもさっちもいかなくなっていた迷いクジラは…

正子と由人が海に飛び込んだことがきっかけで
湾から沖に出て行ったのだった。

生きることに疲れた3人が、行き着いた入り江で見たクジラは
3人の姿と重なって
ホワンとした ゆるい希望がみえてくるのでした。



見知らぬ土地で親身になってくれる人たちとの出会い。
家族のように接してくれる人たちと過ごすことで、
生きてることを、実感したのではないかと思います。

皆それぞれ、日々消耗しきっていたから。

砂漠のような心のなかに 水が沁みていくように
今まで味わったことのない 思いやりを感じ
それが、生きていく力になったのかな?



心揺さぶられるような大きな感動は無いけれど
じわ~と 余韻が胸に広がる作品です♪



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【2013/07/05 22:10】 | BOOK
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